9.30.2010

42 - Level 42 (Lessons in Love)

1987年の初夏だったかと思う。
バイト先の「女の子」と銀座で待ち合わせた。

その日は二人とも銀座で用事があって、僕は中央通りでの野暮用の前で、彼女は友達と会った後だっただろうか、短い時間だったけれどバイト以外で二人で会うのは初めてだった。

待ち合わせに遅れてきた彼女は、輸入盤のLPを2枚持っていた。
CDも普及していたけれど、レコードもまだ聴いていた時代。あの頃は、渋谷のCiscoやタワーレコード、六本木wave、新宿レコードといった輸入盤屋に飽きもせずに何時間も入り浸っていたっけ。

さて、彼女が持っていたアルバムはこの2枚で、僕は両方とも借りる事にした。

Obsession / Bob James (1986)
最近では「Smooth Jazz」と呼ばれたりして、「フュージョン」なんてジャンルは死語になってしまったが、Bob James はその類の音楽の代表格でもあった。

70年代から既に有名になっていた彼が、レコード会社を移籍した後で、シンセを多用して作ったアルバムがこれ。彼のキャリアの中では狭間に落ちたように目立たない作品。
「3 A.M.」という曲がとても気に入り、編集テープに入れて運転中に繰り返し聞いていたので、今でもこの曲を聴くと、山手通りあたりの渋滞で信号待ちをしている気分になる。


Running In The Family / Level 42 (1987)
「Lessons in Love」など一連のヒット曲の印象が強いが、本来はJazz Funk/ヒュージョン系で、ベース兼ボーカルの Mark King が率いるイギリスの実力派バンド。

もともとは技巧派でマニアックなバンドが POP色を強めて(=売れ線に走って)ヒットを飛ばすというパターンが当時はよくあった。最近のロックバンドを聴いていてつまらないと感じるのは、表面的な勢いばかりで、「実は技巧派」という存在があまり居ないからじゃないかと思う。上手いギタリスト、ベーシストの名前なんて思い浮かばないし。

Mark King はその後も活動を続けており、熱心なファンも多いみたいだ。下のビデオを見ていると、ライブに行きたくなってしまうし、Level 42の結成30周年ツアーもやってるらしい。

Lessons in Love .... 僕の学習能力は「恋愛」においても相当に低く、その後も計り知れないほどの失敗を繰り返してきた。色々と思い出しながら(反省も含む)久し振りに「3 A.M.」を聴いていたら、キッチンから妻が「あら、懐かしい曲を聴いてるねー」と声をかけてきた。この人は、あの銀座での待ち合わせにかなり遅れて来た事なんて覚えてないだろうな。遅刻の常習犯で今でも喧嘩になるくらいだしね・・・っていうか、打ちながらこの話をしたら、Level 42を貸し借りしてたことも忘れていたようだ(Bob Jamesは覚えていた)。
ま、23年も昔の話だ。僕だって自分に都合の悪いことは全部忘れてる。


予定日まであと42日。





9.08.2010

64 - When I'm 64

昔は、長く生きる事になんて興味はなかった。生きている間さえ充実していれば、長生きなんて不要だと思っていたし、ぱっと咲いて散るような、そんな方がいいとさえ思っていた。高齢化社会が問題視されるなかで、おめおめと生きる事に執着なんてするまいと考えていた。基本的にはその考えに変わりはないのだが、この歳になってからbabyを授かることになって、若干の変化が生じている。

When I'm 64。恥ずかしながら、僕が64歳になる頃に、babyはやっとハタチになる計算だ。アメリカでの飲酒は21歳からなので、一緒に店で大酒を呑み交わそうと思ったら、現行の制度だと老齢年金の受給開始となる65歳まで健康で頑張らないといけない。
この僕が元気な老人になる事を夢見るようになるとはね。



CMで歌っているのは Julian 。
Julian Lennon - When I'm 64





Beatles and Julian Lennon - 'When I'm 64'

9.06.2010

66 - Route 66

予定日まであと66日。
9月にもなると、いよいよクラスも始まったりと、準備も本格的になってくる。
また先になると余裕がなくなるだろうから、今の内にやっておいた方がいいことも山積み。

シカゴは9月に入ってから急速に冷え込んできた。妻も少し風邪気味のようだ。早く治ったら良いのだけれど。

懐かしい人から連絡が来て嬉しかった。
細々とでもサイトの更新を続けていると、良い事もあるようだ。


8.31.2010

葉月

仕事。本当は前回のプロジェクトが終わったところで夏休みを取ろうかと思っていたのだが、その次のプロジェクトも急遽、一段落するところまで進めなければならなくなり、8月のほとんどは、この作業に追われていた。


17日にBabyのUltrasound(エコー検査)。
今回は3D加工の画像も見せてもらったのだが、妻はBabyの顔が俺にそっくりだと(フクザツそうな様子で)言っていた。Ultrasoundの画像って、その場でモニターで見てる時は、リアルタイムで動いている様子がすごいなぁと感激したり、可愛いなぁとか思うのだけど、後になってプリントを見てもどうも心霊写真にしか見えない・・・。

Babyの経過は順調なようだが、妻の方は「安静」にしているよう医師から言い渡されてしまった。本人はマタニティ・ヨガとか色々と楽しみにしていたみたいだが断念、月末の検査でも「歩き回るのもだめ」と念を押された。体調もさらに辛そうになっており、基本的には家で横になるような日々となっている。僕も出来るだけ力になってやりたいと思うのだが、なんか疲れ気味で、そんな我が家の様子はどちらかと言うと「老老介護」の光景に近い。
とにかく、あと2ヶ月無事に過ぎますように。


山本Kという名で「シカゴあたふた日記」を細々と続けて来年で15年。
さえない名前に、格好の悪いタイトルだと思いながらも年月は過ぎてしまった。タイトルをつけたり命名するのは苦手なので、エントリのタイトルでさえも日付だけとか、なるべく簡単なものにしたくなってしまう。

そんな自分なので、Babyの命名も難航するだろうと思っていたのだが、意外にもすんなり候補が決まっている(ミドルネームをどうするかは、まだ未定)。ま、本人が気に入ってくれるかどうかは分からないけどね。


今年もChicago Air & Water Showを満喫、INDYシカゴ戦も終わると、シカゴの夏もそろそろおしまい。結局休暇は一日も取らなかった。

8.04.2010

99

予定日まで100日を切って、あと99日となった。
2ケタともなると、さすがに、ちょっと焦るね。



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7.31.2010

文月

わりと淡々と過ぎた一ヶ月だった。仕事のプロジェクトが大詰めの段階に入り、集中していた(気持ちが追われていた)せいかもしれない。ワールドカップが終わって、ちょっとした空虚感も感じていたようだ。


今回ほど毎試合のように観戦したワールドカップは今までなかった。週末の昼にやってたりして、(特に妊婦が居る場合には)TV観戦に適してたからかもしれない。

espn3.comでは全試合のライブストリーミング&録画のオンディマンド放送を良い画質でやってたのだが、特筆すべきはこれが多言語対応だったこと。日本の試合などでは日本のTV局の実況解説がちゃんと同時に聞けたので、それを観ていた。

日本以外のゲームでは、あの能天気な「GGGOOOOOOLLL!!#@!」の絶叫が聞きたいが為に、わざわざケーブルのスペイン語チャンネルで観ていた。スペイン語なんでゴール以外は何を喋ってるのか???なのだが、ゲーム展開は映像を見てれば分かるので、特に困る事はなかった。

それよりもスペイン語の放送は前後の番組も含めてお祭りムード満点で、同じゲームなのに言語(=文化なんなんだけど)によってこうも雰囲気が変わるもか、と感心しながら楽しんでいた次第。近所にも人工芝+ナイター設備付きの公営サッカー場が出来たりして、散歩していてもサッカーやってる人がやたら増えている。



アメリカの7月と言えば独立記念日、そして花火。
不景気の影響でシカゴ市は1970年代以来、毎年7月3日にグラントパークGrant Parkで開催していた恒例の花火大会を中止にした。(1975年にNavy Pierの北側のOlive Parkで始まり、1978年から. Grant Parkが会場になっていた)
丁度Taste of Chicagoの最終日と重なっていたのもあって、100-200万人もの人を集めて賑わっていた風物詩イベントだったので、中止の決定を意外に思った人も居たようだった。僕が好きだった「野外映画祭」も中止になったり、いろいろと寂しい限りだ。

その代わりに登場したのが、比較的小規模な”地域密着型”の花火大会を 7月4日にシカゴ市の北、南、そしてNavy Pierで同時開催という分散案。ウチにしてみれば、この「北」の会場というのが、ほぼ自宅の真ん前という便利性もあって、かえって嬉しい方向転換だった。

もともと、たかが15-20分位で内容も日本の花火大会に比べたら物足りないものだったので、分散型となっても、極端に小規模になった印象もなかった。しかも、なんとも和やかなローカルムードに包まれいて、これもアリかな、と思った次第。
さらに、公表はされていないが、ウチの近所ではプライベート・クラブ主催の花火もあるので、7月3日、4日と連日で楽しめるのだ。江戸っ子、下町出身で花好きの我々夫婦としては、手狭なアパートからなかなか引越せない裏の理由が、この花火だったりする。



月末に歯のクリーニングに行った。
半年に一度なので、次回の予約は2月上旬。・・・という事は、あと3ヶ月後にBABYが生まれて、それが生後3ヶ月になっているということか。なんか、目まぐるしい向こう半年間となりそうだ。

7.25.2010

雨上がりの夕暮れ(嵐の前に)




金曜、雨上がりの夕暮れ。
妊婦はなるべく毎日歩いた方が良いということで、一緒に散歩に出かけた。





綺麗な夕焼けも、少しだけ虹も、見れた。
さすがに人影もまばら。
ちょっと頭痛がしたのは、嵐の前触れだったからだろうか。




散歩から戻ったら、再び雨が降り始めた。
結局、シカゴの観測史上3位にランクされるほどの豪雨となってしまった。

7.23.2010

1111-111

ちょっと前からブログの右上にカウントダウンを付けています。
今日だと、11月11日まで「あと111日」という意味なのですが、私事ながら第1子の出産予定日。今までの経過は順調で、男の子とのこと。楽しみです。

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7.21.2010

坂本龍一のチケット

坂本龍一の北米ツアーのチケットが発売になった。シカゴ公演は10月26日、会場はダウンタウンのVic Theatre。
1980年の武道館公演にも行った生粋のYMO崇拝者であるので、さっそく友人や同僚を誘い、先週土曜のチケット発売初日に9枚入手した。Vicは自由席なので、あとは当日に良い座席を確保するのみ。YouTubeで最近のライブの様子等を見ながら、とても楽しみにしている。


ところで、シカゴ公演の発売前日(金曜)には、ボストン(10/20)とトロント(10/24)公演のチケットが発売されていた。全席指定でシカゴより少し大きめのホールのようだ。
試しにticket masterでどんな席があるか調べたところ、なんとボストンでもトロントも最前列中央が出てきた。ちょっと欲しくなってボストン旅行もいいかな、と思ったのだが、10月末はシカゴを離れられないので、諦めることにした。

その後も、なんとなく「最前列」というのが気になっていて、週末明けの月曜にも調べてみるとまた最前列が出てきた。さらに水曜になってもまだボストンでは最前列があるではないか!ちなみに金曜の午後に座席アリと表示されたのが、ORCH CセクションA列103-104、月曜に出たのが同列の105-106、水曜の朝は108-109で、これだけ見てると5日経って売れたのは5枚位というように見える。

教授のアメリカでの知名度は低いかもしれないが、アカデミー・作曲賞を受賞したり、バルセロナオリンピックの開会式を手がけていても、この程度だろうか。ファンとしてはフクザツな心境だ。
会場だってバークリー音楽大学のBerklee Performance Centerなんだし、さすがにこれは何かの間違いじゃないかと思い(ブログにこの件を書くのなら、一応確認もしておこうと)、ボストンの会場のBOX OFFICEに直接電話してみたら、やっぱりまだ最前列は残っていた。というか、おおよそ「どんな席でも」あるという事で、まとめ買いも歓迎の様子。電話口の女性曰く「確かに売れ行きは遅いけれど、きっと当日までにはちゃんと売れるだろうから」とあまり心配してないようだった。

6.30.2010

水無月

6月後半の大事件は、シカゴ・ジャズの重鎮、フレッド・アンダーソンの死。急な入院、続いた昏睡状態、死去、そしてお葬式。この件はいつかまた改めて。

右往左往(あたふた)している間に終わった、というのが2010年の6月。振り返ってみると、プライベートでも仕事でも実に沢山の出来事があったのだが、少し距離を置いてみるとあまり書こうという気になれない。偉大な人の死について考える最中において、日々の些細な出来事とか、アウトレットに買い物に行ったとか、そんな事はどうでもいいのだ。

ある人の短くとも素敵な文章を読んで(自分にはこうは書けないと)劣等感を感じ、誰かの下らない"つぶやき"の大群に(こうはなりたくないと)嫌悪感を感じ、そのハザマで何も書けなかったりした。所詮 web日記なんて自己満足の世界なのに。

++観た映画++

海角7号 (Cape No.7)
2008年の台湾映画。本国での記録的なヒットの後で日本でも公開されている。軽い雰囲気の映画ながら、日本と台湾の長い歴史の事も含めて、色々と考えさせられた。中国語、台湾語、すべて分かると、もっと面白いんだろうな。

RUSH: Beyond the Lighted Stage
Sam Dunn / Scot McFadyen (2010)
カルト的な人気を誇るカナダのロックバンドRUSHのドキュメンタリー映画。DVD発売前に一日だけ劇場で上映された。ファンにはたまらない逸話などが多いが、ライブ映像は少なめ<もっとも、ライブDVDは沢山発売されているので、気にならないが。
rushbeyondthelightedstage.com

The Hangover
Todd Phillips (2009)
面白いから絶対観ろよ、と言われていたのだが、ようやく観た。面白かったから、翌日もまた観た。ひさびさに思い出しただけでも笑える馬鹿映画。

6.28.2010

MOLESKINE 18ヶ月手帳



巷の話題の中心はiPhone 4 ですが、なんとなくPDAとは無縁の生活を送っています。

そんな僕の所に今年も助っ人が届きました。MOLESKINE 2010-2011 18 Month Weekly Calendarです。ハードカバーのポケット・サイズで、見開きの左側に週間スケジュール、右側がノートというごく普通のデザイン。月間スケジュールも付いていて、今回からブロック型になりました。カレンダーがどれも月曜始まりというのが個人的にはツボです。

モレスキンの「18ヶ月」というのは、今年7月から来年12月分まで。現在使ってるのも今年の12月まであるので、慌てて7月の最初から新しい手帳を使う必要はなく、好きな時に心機一転できます(元来は夏で学年が変わる学校向けなのかもしれないけどね)。ちなみに、昨年は転職した9月から使い始めました。
余裕をもって先のスケジュールが書き込めるとか、この6ヶ月分ダブっている所が特に気に入っているのですが、これがどんなに便利なことか説明しようとしても、妻は納得がいかない感じでしたので、ここでもあまり力説しないようにします。

会社や家ではどうしてもPCにべったり。時には、通勤中などで、あれこれ考えながら手書きで書くのも良いかな、とも思います。そうそう、amazonで $10.17 でした。


PS: モレスキンは、一番薄いノートタイプ(カバーがカラフルなやつ)も使っています。その時々で抱えたプロジェクトの専用メモにしたり、ただカバンに予備で入れているだけでも何かと便利です。 例:憧れの女性映画監督に遭遇した際にサインを頂いたりとか → 西川美和監督 


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5.31.2010

皐月

結局、更新が途切れてしまった 2010年5月、残りの記録

眼鏡を新調。久し振りだったのと、Flexible Spending Account (FSA)の残高がそれなりにあったので、2つ作った。新しい会社のFSAの一年の切れ目は5月末なのだ。検眼したところ、老眼はまだ心配しなくて良いと言われた。

散髪。担当のRobがこの後で店を変えたので、あの店に行ったのは、あれが最後になった。

免許の更新。前回はステッカー更新だったので、写真を撮って免許証を新しくするのは、本当に久し振り。大陸横断旅行をした際に、カリフォルニアでスピード違反のチケットを切られていたので、今回の更新では筆記試験を受けなければならなかった。一応教本を読んでから行ったら、試験は満点だった。

誕生日
青木さん、Amyちゃんとディナーして祝ってもらったり、KT宅に呼んでもらってバーベキューをご馳走になったり。どうもありがとう。



++映画++

羅生門
黒澤明監督 (1950)
Gene Siskel Film Center にて生誕100年記念の一環。


この頃より映画を観るペースが落ちる(仕方ないんだけど)。

Them Crooked Vultures @ Aragon

05-18-2010
Them Crooked Vultures
@ The Aragon Ballroom - Chicago, IL

最近、一番気に入っているロックバンド、TCV を誕生日前夜に!
かなりネットやTVでライブの様子を見てきたので、それほど驚きはなかったが、Daveが叩きまくっている姿を生で見れるだけでシアワセだった。

Aragon はシカゴのコンサート会場の中で、特に好きな場所だ。クラブ・小ホールよりも大きく、アリーナ級の一歩手前という大きさから、比較的「旬」なバンドが登場するのも良い。ウチから歩いて行けるのもgood.


誰かが撮った当日の様子。

Miyumi Project 




05-29-2010
Miyumi Project
ベルベットラウンジへ。青木さんのMiyumi Projectが今年9月のシカゴ・ジャズフェスティバルに出るというので、そのポートレート写真も撮った。

5.30.2010

5.09.2010

0509 - 週末



土曜
ベルモント方面に出かけた。美味しい(+贅沢な)サンドイッチ。
いつもの店で眼鏡を新調(2つ)した。3年振りに視力検査を受けたが、あまり変化はないようで「安定」していると言われた。もし老視を指摘されたら嫌だなぁと思っていたのだけど、まだ心配ないとの事。眼鏡は火曜には出来るとの事。

日曜
自宅で主に事務作業。
青木さん+司太鼓 関連のwebサイトをアップデートとか <細かい手直しも含めて。こういう作業をしていると、blog等よりも「サイト作り」の作業の方が好きなんだなぁと実感する。
tatsuaoki.com / miyumiproject.com / taikolegacy.com /

ぐるぐると色々なことを考えていた。反面教師的な意味も含めて、「変化」(あるいは「衰え」)という事についても考えさせられた週末。夏にかけて忙しくなる。




18日が待ち遠しい。

0509 - 今週観た映画

MOON (月に囚われた男)
Duncan Jones (2009)
久し振りに「SF "エスエフ" 映画」を観たという雰囲気。

ウォーターボーイズ  
矢口史靖 監督 (2001)
何度でも楽しく観れる作品。
「バカじゃん、バカじゃん、バカじゃん、バカじゃん」娘。

ナビィの恋 
中江裕司 監督 (1999)
かなら昔からdvdを持っていたのに、封も開けずにいた。
見終ってから、監督のコメントで、この映画がミュージカルを意識していたのだと、知った。

5.07.2010

b

リンゴの花とか、




妻はリンゴの花が好きらしい。


「花」を撮るのが特別好きというワケじゃないのだけど、
この季節は思わず撮ってしまう。

5.02.2010

よごれた顔でこんにちは

早いね。もう1年が過ぎたよ。

ほんとうは、まる1年だからって、こんなの書くつもりじゃなかったんだけど、 寛平さんがDear Kiyoshirosanを載せてるのを見た後で、YouTubeで懐かしいビデオを沢山見ちゃったので。

昨年のニュースは突然だったけど、正直言って、そのちょっと前から覚悟はしていたんで、驚きはしなかったかな。一方で、あまり実感もわかなくて、友達や知り合いからメールが届いても、返事もあまり書けなかった。ニュースも満足に読まなかったし、数ヶ月は曲も聴かないで過ごしてた。感情的に認識してしまってはいけないという、防衛本能だったかもしれないな。 あぁ、でもあれ、たまたま映像で見ちゃったヒロトの弔辞、あれにはやられた。防波堤も決壊した。

最初に聴いた曲は「トランジスタ・ラジオ」。ちゃんと屋上で聴いてたよ。
自分、口がでっかいし目も小さいから親近感わいて、あの頃よくFENで洋楽沢山聴いてたから、すっごい共感したんだけど、男子校だったから 『彼女教科書ひろげてるときぃー』ってところで、 何か人生の選択肢で大きな間違いをしているような気になって落ち込んだものです。以来30年以上、、酔った時には上機嫌にしてもらって、つまづいた時には支えてもらいました。ちょっと前に上手くいかなかった時期には「すべてはALRIGHT(YA BABY)」を聴いて乗り切ったよ。

ありがとう。


「つ・き・あ・い・た・い」の"アレ"ってなんだろうって思いながら、歳をとってるよ。

5.01.2010

4.25.2010

卯月

まだ寒い日があったりするので、初夏が近いという実感もないけれど、4月もあっという間に過ぎてしまいそうだ。油断してる間に、書きたい事の5分の1も書けなかったし、映画のペースも落ちてしまった。と言っても、すべてがダメダメだったワケじゃなくって、別の部分で、新たに始めたり、体勢を立て直したり、進展している事もあるので、要はバランスの問題だと思うのだが。

** 最近の映画 **

MOTHER
ポン・ジュノ 監督(2009) 母なる証明
人間の深いところを見せてくれた傑作なのだが、久し振りにキョーレツに後味の悪い映画を観た。ネタバレしたくないので、まったく別の話で例えるならば・・・・自分も人間の子として生まれた以上、両親がエッチをした結果であるのは分かっているのだが、この映画は両親の性行為を生々しく目の前に突き出した上に、さらにとんでもない性癖の持ち主だった・・・みたいな、「うわぁ知らなきゃ良かった」「凝視したくねぇ」って感じの印象。ちょっと例えが違う気もするけど、不快感は似てると思う。「でも人間なんだからしょうがないんだよ」みたいな。

天然コケッコー
山下敦弘 監督(2007) 夏帆
MOTHERがあまりに後味が悪かったので(それだけ傑作だったという事だが)、3日後にこの作品を口直しに観た。くらもちふさこの少女漫画が原作。MOTHERとは立ち位置が正反対で、上の例えで言うならば、自分の両親にだってフワフワとした恋愛をした時間があったんだなぁ・・・という思春期目線のサワヤカでホノボノとした空気。それでも時折、大人の事情や陰がちょっと垣間見れたりもして、能天気なだけで終わってないのは、脚本がきっちりしてるからだろう。脚本は岩井俊二監督のシナリオ応募コーナー「しな丼」出身で、「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」等を手がけた渡辺あやさん。「ジョゼ虎」がシカゴ国際映画祭で上映された際にいらしゃっていて、素敵な方でした。

「MOTHER」と「天然コケッコー」はどちらもド田舎の閉鎖的な土地を舞台にしているものの、本当に両極端な作品。共通して言えるのは、どちらも非常に丁寧にその世界観を組み立てていると感じられる事だろうか。『いやあ、映画って本当にいいもんですね』。



黒澤明 監督(1985)
監督生誕100年+「乱」公開25周年の上映。実は、その25年前のロードショー公開時にも観ている。当時は餓鬼だったから、大人になってから観たらまた違う感想があるかも?と期待したのが、「長ったらしい」という基本的な感想は同じだった。秀虎が延々とさ迷う姿は監督自身なんだろうな。そんな中で、原田美枝子の瞬時の動きが素晴らしく、空気を引き締めていた。"黒澤作品"というより、"(世界の)クロサワ作品"というカタカナな印象。

黒澤監督生誕100周年 @シカゴ

黒澤監督生誕100周年にあたり Gene Siskel Film Center で5-6月に17作品が上映される。ここでは数年前にも小津監督特集をやっていたが、こうした日本映画特集は嬉しい限り。また Music Box Theatre では公開25周年にもあたる「乱」のニュープリントが上映されていたのは、前回お伝えした通り。


4.19.2010

Music Box Theatre

シカゴを代表する独立系の映画館。「毎日が映画祭」というコピー通り、外国映画、カルト映画、インディペンデント作品を中心にした上映でファンが多い。シカゴを舞台にした映画、TVでもたびたび登場する。建物は1929年築。1983年頃より現在の上映スタイルになったらしい。ここで観た日本映画も多く、一時期はシカゴ国際映画祭の会場としても使われていた。今週末はここで「乱」のニュープリントを観た(黒澤監督生誕100年+「乱」公開25周年)。

シンプルながらも、力強いネオンサイン。



Music Box Theatre : musicboxtheatre.com
3733 North Southport Avenue, Chicago, IL 60613-3718
(773) 871-6604

4.11.2010

Here



3.28.2010

週末の映画

TVでIndy第2戦を見ようと思っていたら、フロリダは雨、レースは明日に延期になってしまった。結局外出もし損ねてしまったが、それでも昨日(土曜日)は、車を点検に出したり、点検を待ってる間に映画を観たりしていた。

映画は「The Ghost Writer」。土曜の初回なのでマチネ料金、$5.50。やはり、これぐらいの値段だと嬉しい。最近流行りの3D映画だと割増し料金があって$12~$15位になるので、ロードショー作品を観るにも値段の開きが出てきたな。 

時間が早いのと地味な作品であることもあって、小さめのシアターで観客も10人弱。
久し振りにサスペンスものを劇場で観たのだが、娯楽作品だと気にならない隣のポップコーンの匂いとか、後ろのおばさんの実況コメントとかに敏感になってしまった。ポランスキー監督がドイツで撮影したという灰色の海に吹き荒れる嵐の光景に、ポップコーン+とろけるバターの匂いがぷーん・・・。ユアン・マクレガーがベッドシーンに至る直前に、後ろのおばさんが「わーやっちゃうのー!その女とは寝ちゃだめよぉー!」って、ちょっと雰囲気ぶち壊し。
小さいながらも自宅のプロジェクター&スクリーンで周りを気にせずに集中して観るクセがついてしまったので、余計に気になったのかも。ますます娯楽SF/アクション大作か、珍しい外国映画とかしか、劇場には行かなくなりそうな気がした次第。

そうそう、最近は意識して映画を観るようにしてます。ある日突然、 「昔みたいに少なくとも年間100本は観ようよ」と思って。3日に1本と数えると多い気もするけれど、一週間に2本と思えば多くはないかな。スタートが遅れたので、3月末が近づいてるけど、数えられた限りでは、まだ18本。もう少しペースを上げないとね。ちゃんと感想も書けたら良いのだけれども。



** 今週の映画 **

The Ghost Writer
Director: Roman Polanski (2010)
巷の評価が高いのは、ロマン・ポランスキー作品だからかな。予告篇を見て期待し過ぎていたかもしれない。雰囲気は満点な映画なんだけどな。

Julie & Julia ジュリー&ジュリア
Director: Nora Ephron (2009)
メリル・ストリープはこの作品でアカデミー賞にノミネートされていた。勿論、演技は素晴らしいのだけど、これで受賞してたらなら主演女優賞というよりもモノマネ大賞という感じ。

ハチミツとクローバー
高田雅博 (2006)
原作のマンガから、菅野よう子のサントラとか、スピッツの主題歌、蒼井優のヘッドフォンまで、色々と話題になったようだけど、この作品で一番影が薄いのは監督自身かな。それはつまり、ソツなく仕事をこなしたという事なのだろうけれど。


いつの間にか我が家では、蒼井優 再上映シリーズを開催中。
夫婦揃ってファンだが、どちらかと言うと、この頃は妻の方が熱を上げているようだ。

3.26.2010

南向き

狭いながらも眺めが気に入ったこの部屋。独り身のほんの仮住まいのハズだったのに、もう10年が過ぎた。住人は増えたが(妻)、家具や内装に大きな変化は無いので、そんなに時間が経ってるような気がしない。


そんな我が家だが、ちょっと模様替え。・・・というか単なる机の配置換えで、僕のデスクと妻のデスクの位置をスイッチして、これまで北側の壁に向けていた僕のデスクを、真後ろの南側の壁に移動した。たったこれだけの変化だけど、いつも顔を右に向けて見ていた窓の景色(東側)がこれからは左にあったりと、なんか新鮮な気分。そして意図せずして、部屋もちょっと広くなった感じがしている。


長く住んでマンネリ気味な部屋でも、ちょっとしたことで気分転換は出来るものだね。Change Is Good。


*** *** ***

書き損ねていたが、先週末に観た映画は2本。

花とアリス
まず、久振りに岩井俊二監督の「花とアリス」。
僕が持っているDVDは香港盤でタイトルが「花與愛麗詩」になっている。ネットを見てるとアリスを"愛麗絲"と書いてるものもあるようだ。

The Wild Things Are (かいじゅうたちのいるところ)
本当は「The Hangover」を借りたかったのだけど見当たらず、この作品になった。公開時にも賛否あったようだが、心温まるファンタジーや夢のような冒険物語を期待すると、戸惑うかも。
妻曰く、主人公の"ぶち壊し"具合いやダメっぷりが僕そっくりらしく、他人事とは思えなかった。

3.20.2010

困ったことに・・・ 顔が・・・

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今朝起きたら、顔が外れてしまった
これじゃぁシャワーも浴びれそうにない
せっかくの土曜日だというのに
髪の毛はボサボサだし
困ったな

3.15.2010

INDY 2010-01 São Paulo, Brazil

第1戦-いよいよ今年もインディ・レースが開幕した。
インディが始まると、これから夏に向かっていくという気分になれる(実際、日曜から夏時間だしね)。今年の開幕戦はブラジル・サンパウロから。事故アリ悪天候アリと波乱だらけだってけれど、なかなか面白いレースだった。

上位には昨年の事故から復活したWill Power、バトルを繰り広げた Ryan Hunter-Reay、これまた怪我から復帰したVitor Meiraが3位と、思わず応援したくなるドライバーが並んだ。個人的には Ryan Briscoeがいい感じでトップを走ってたのに、脱落してしまったのが残念だった。あと、折角の地元だから Tony Kanaan や Helio Castroneves の活躍を見たかったけどね・・・。





今年から、インディに参戦した佐藤琢磨。F1から来た実力を見せつけてくれるかと思いきや、まさかの(と言うか、やっぱり)スタート直後 2.2秒でリタイヤ。「多重クラッシュに巻き込まれて」なんていうコメントや日本での報道があるようだが、上の映像を見れば原因を作ったのは琢磨だと普通は思うハズ。チームメートの Mario Moraes までが派手に吹っ飛んで、Marco Andretti の上に乗ってしまった。

事故を責めても仕方ないが、あれだけ路面が悪かったのだし、わざわざブラジルまで出向いてのシーズン開幕の瞬間だったのだから、スタートだけでも無理せず慎重に走れば良かったのに、と思う。初っ端から長々とイエローになってしまって、TV放送のアナウンサーも落胆していた。殿様商売のようなF1とは違って、NASCAR に比べてもスケール不足、スポンサー不足なIRLなのだから、なんとか皆で盛り上げようとしている気持ちも察して欲しいものだ。ファンやスポンサー、他のチームや関係者あってのレースなのだから。

事故の後で、MarcoはTV中継のインタビューに応えていたけれど、琢磨や Mario Moraes からは実況中は一言もコメントがなかった。そういう事後対応が(言葉の上手下手に関係なく)ちゃんと出来るかどうでも、印象を大きく左右するものだ。
アメリカで成績も残せず、事後対応や態度も良くなかった日本人ドライバーだと松浦選手を思い出してしまうが、ホント、現地でレース観戦に行くとこっちまで片身が狭い思いをするので、勘弁して欲しい。そう言えば、松浦選手も茂木の一周目で自爆してたっけ。

Newman/Haas/Laniganに移籍した武藤選手には頑張って欲しいし、ロジャー安川も早くIndy500のスポット参戦のシートが決まったらいいのに、と願っている。

3.13.2010

雨 /St. Patrick's Day

折角の週末、St. Patrick's Dayだと言うのに雨。

シカゴの St. Patrick's Day と言えば、シカゴ川を(バスクリンで)緑色に染めるのが名物。今まで実は一回くらいしか見た事がないので、今年は写真を撮りに行こうかと思っていたのだが、天気の悪さに挫けてしまった。

代わりにこれを。



http://anthonyjstewart.smugmug.com

3.11.2010

Tokyo!



"Tokyo!"  オムニバス(2008)
Michel Gondry "インテリア・デザイン",
Leos Carax "メルド",
Joon-ho Bong "シェイキング東京"

東京を舞台にした精鋭3監督によるオムニバス。
竹中直人、伊藤歩、嶋田久作、荒川良々、松重 豊・・・などなど、主役陣以外にも好きな役者さんが登場している贅沢な企画。

蒼井優+香川照之のポン・ジュノ監督の「シェイキング東京」が目当てだったのだが、藤谷文子+加瀬亮のミシェル・ゴンドリー監督「インテリア・デザイン」が一番気に入った。胸に穴が開いたような虚無感って、あんな感じだろうか。ラストに穏やかな救いがあったのに救われた。
「メルド」は、アイデアが実を結んでなかった感じがちょっとした。でもこんな作品が混じってるのもオムニバスならでは、かも。

「シェイキング東京」はメイキングを観ていても、丁寧に作りこんでる空気が伝わってきて、期待通り面白かった。ただ、蒼井優のアップで"恋に落ちた瞬間"というのは「ハチミツとクローバー」とちょっとダブってしまったけれど。

都市を主題にしたオムニバスだと古くは「パリところどころ」(1965)というのがあるようだが、僕の記憶に残っているのは 「New York Stories」 ニューヨーク・ストーリー (1989) 。こちらもマーティン・スコセッシ/ウディ・アレン/フランシス・コッポラら3監督による競作。一番好きなのは第一話のスコセッシ作の「Life Lessons」だ。


そう言えば、「シェイキング東京」も「Life Lessons」も女性に翻弄される男の物語。時代も街も異なるけれど、ジュノ監督もスコセッシ監督も愚かな男のスケベ心を上手く撮っている。

「シェイキング東京」 Tokyo! (2008)
街: 東京
男: 香川照之
職: 引きこもり暦11年
彼の脳裏から離れないもの: 蒼井優の絶対領域 (しかも片足)






「Life Lessons」 New York Stories (1989)
街: NY
男: ニック・ノルティ
職: 名の売れた画家
彼の脳裏から離れないもの: 部屋をうろつくロザンナ・アークエット(特に足首)


3.09.2010

The Graduate 卒業

The Graduate 卒業
Director: Mike Nichols(1967)
Dustin Hoffman, Anne Bancroft

かなり大昔、初めてアメリカに旅行で来た頃の話なんだけど、たまたまTVをつけたら「歴代のコメディ映画ランキング」みたいなのをやっていて、この「卒業」が堂々の上位にランクされていた。まだ日本ではアカデミー監督賞を受賞した”映画史に残る感動の名画”という扱いだったので、その差に軽いカルチャー・ショックを受けたものだった。

アメリカ人の友人に「あれってコメディなの?」と尋ねたら、「そりゃぁそうだよ、あの花の60年代に”大学卒業まで童貞”って設定自体があり得ないっていうか、笑えるじゃん」と明確に指摘されて、ようやく理解した。実際、ゴールデングローブ賞もMusical/Comedy部門での受賞だった。 最近の映画でいう「The 40 Year Old Virgin 40歳の童貞男」(2005) みたいな話と思えば良かったのかもしれない。


ちなみに、当時の日本での宣伝文句は、


遠くはるかな愛の灯をみつめて
この道は二人で行く道……
激しい恋の情熱を謳い上げて
愛しあう二人に捧げる……
映画史上最高の秀作!




改めて観てみれば、モラトリアム息子が童貞卒業ついでに親子丼+ストーカー未遂。彼女までも血迷って、やっちまったぁー感たっぷりにDQNカップルがめでたく誕生!・・・というお話。 <これだけだと、日活ロマンポルノみたいだな。



PS:
恥ずかしながら、サイモン&ガーファンクルは全アルバム、持ってました。

3.06.2010

土曜日

昼過ぎに散髪へ。
天気が良い土曜日は嬉しい。久し振りにサンルーフを開けて走った。気温はまだ華氏40度ぐらいだが、日差しがだんだん春っぽくなってきたので気持ちが良い。交差点ではトップダウンにしているミニ・クーパーのコンバーティブルともすれ違った。なんか(意外にも)もうすぐ冬が終わるような気がしてきた。

さて髪を切ってもらってる間に、明日がアカデミー賞だと言うことで映画の話に。といっても軽く「アバターは観た?」って感じの会話だったんだけど、僕の美容師さんが「"The Hangover"が気に入った」と言った途端に、店内に居たほかの数人全員が「あれは面白かったねぇー!」と口を揃えて絶賛していた。それぞれが、$1のレンタルマシンRED BOXで借りれるよ、とか、ケーブルのOn Demandでも観れるよ、「私はDVDを買ったわ!」とか言っちゃって・・・。うんうん、そんなに皆で言うなら観てみるよ。


今週観た映画は3本。
"Coraline"  Henry Selick(2009) 
ちょうどアニメ部門のオスカー候補にもなっていたので。3Dで観たかったな。

"Tokyo!"  オムニバス(2008)
蒼井優+香川照之が目当てだったんですが、藤谷文子+加瀬亮のも良かった。

"ココニイルコト"  長澤雅彦 (2001)
もう何度も観てるんだけど、時々観たくなる作品なんで。傑作というより「良作」という感じ<褒め言葉です。

だんだん、地味ーな自宅ミニシアター日記みたいになってきたな。ま、実際そんな生活なんだけど。そうそう、あと、Them Crooked Vultures のTシャツを買いました。

3.02.2010

3月・・・

ちょっと忙しくしてて、数週間が過ぎたと思ったら、もう3月。早いね。まだ寒いけれど。

オリンピックを見つつ、映画は前回の更新から古いものを中心に4本自宅で観た。それも「8 mile」「卒業」「未来世界」、そして「This Is It]と、"何を今さら!"みたいなものばかり。「Metal: A Headbangers Journey」というドキュメンタリーも観たから計5本か。

もう少しまともなイベントとしては、そうだ、キース・ジャレットのライブに行ったんだった (2/12)。昨年秋の3枚組ソロ「Paris / London: Testament - Keith Jarrett 」が発表された後のUSツアーの一環。 20年前、10年前ならもっと熱く感想を語ったかもしれないけれど、和やかな雰囲気のコンサートに十分に満足して帰ってきた。アンコールも4回ほどあったし。

早く暖かくならないかな。

2.07.2010

Young @ Heart




ヤング@ハート(2007)
Directors: Stephen Walker , Sally George (music videos)

シニアで構成されるロックンロール・コーラス隊のドキュメンタリー。
事実は小説よりもドラマチックで力強いーそれを上手くカメラに収めた作品。


この作品は日本でも評判だったそうで、今年3月にはこのコーラス隊が来日するとか!凄いなぁ。

90歳を超えるEileen Hall婆さんがクラッシュの "SHOULD I STAY OR SHOULD I GO"を歌うところから始まる。この他も"ROAD TO NOWHERE”(トーキング・ヘッズ)"STAYING ALIVE"(ビー・ジーズ)など選曲が絶妙で、歌(歌詞)の世界を広げている。死と対峙しながら歌うその姿は真のロックの生き方だ。1982年の結成以来、コーラス隊を指導しているBob Cilman氏の功績だろう。

挿入されるミュージックビデオが素晴らしいので、You tubeにも沢山載っているが、ドキュメンタリー部分との相乗効果がすごいので是非全編を観てほしいな。

youngatheart.jp

2.05.2010

UTADA

Feb 2, 2010
HOUSE OF BLUES, CHICAGO, IL

会社のみんなと宇多田ヒカルのライブに行った。会場はHOUSE OF BLUESで収容は1,300人程度でかなり身近で観れた。

アメリカ8ヶ所+UKを回るツアーは各地でSold Outになっていたようで、シカゴも観客の熱狂振りはなかなか凄かった。一方で、ステージ上の本人の方が冷静だったような印象。

日本でどんなライブをやってるのかは知らないけれど、サポートミュージシャンの質は可もなく不可もなく、若干まとまりに欠けてちぐはぐな感じ。客層は日本人だけでなく、アメリカ人も多かったが、一様に日本でのヒット曲を聴きたがっていたようだ。
最近はYou Tube等のお陰もあって、日本の曲にもどんどん喰いついてくるので、この程度の会場でのライブならば、あまり「海外マーケット」と意識しないでいいような気がする。

日本のBig Nameが当地に来る事なんてほとんど無いので「来たっ!」というだけで興奮していたみたいだ。お客さんはみんな大満足で帰ったんじゃないだろうか。

個人的には「ぼくはくま」をやって欲しかった。

2.04.2010

42歳が会社を辞めるまで

編集を担当している友人に依頼されて、2008年に僕が会社を辞めるまでの体験談みたいなものを「Seeds」というサイトに寄稿しました。わりと正直に書いてます。

無色透明 - 米国在住42歳が会社を辞めるまで -
http://seeds-web.org/component/content/article/53-20100125/138-yamamoto.html

PS:
"なんとなく考えていたこと"を本気で考えるようになって、そして覚悟を決めるまでは、ずるずると長かったような気がします。

日々なんてあっという間に過ぎてしまいますよね。辞めたのも2年前の話、というのに驚いてしまいます。

2.02.2010

REID MILES

昨日の続き

シカゴ生まれのREID MILESはBlue Note黄金期のほとんどのアルバムのカバー・デザインの手がけているが、本人はどちらかと言うとクラシック愛好家で、熱心なjazz fanではなかったそうだ。デザインを手がけたアルバムのサンプルも聴きもしないまま、友人にあげたり中古屋に売ってしまったらしい。音楽やアーティストに入れ込んでなかったお陰で、より自由にデザイン出来たのだ、という説もあるようだ。

とりあえず今日の気分で選んだREID MILESデザインの名盤3枚。
改めて見てみれば、確かにCool Struttin'のジャケットなんて奏者にそれほど思い入れが無かったからこその、デザインなのかもしれないな。








The Sidewinder / Lee Morgan
Lee Morgan, trumpet; Joe Henderson, tenor saxophone; Billy Higgins, drums; Barry Harris, piano; Bob Cranshaw, bass. Recorded on Dec 21, 1963.

Go! / Dexter Gordon
Dexter Gordon, tenor saxophone; Sonny Clark, piano; Butch Warren, bass; Billy Higgins, drums. Recorded on August 27, 1962.

Cool Struttin' / Sonny Clark
Jackie McLean, alto sax; Art Farmer, trumpet; Sonny Clark, piano; Paul Chambers, bass; Philly Joe Jones, drums. Recorded on January 5, 1958.

2.01.2010

Blue Note: Album Cover Art-The Ultimate Collection


Blue Note: Album Cover Art-The Ultimate Collection
By Graham Marsh
and Glyn Callingham
7 x 7 in; 288 p ; Paperback

Amazon.comだけでなく、出版元のChronicle Booksのサイトでも売切れ状態だったので、諦めていたら、Hennessey + Ingallsという建築&アート専門の本屋さんのサイトで購入出来た。サンタモニカにある有名な書店ということで、こんな形でお世話になるならアメリカ一周の際に訪れておくべきだったかも。

デザイン系のサイトにお店のレポートが載ってました。
http://m-www.japandesign.jp/HTM/REPORT/westcoast/42/

Blue Noteのアルバム・ジャケットの写真集。
もともとレコード・サイズで出ていた2冊をまとめて小型版にした本。

掲載されている作品のうち、その多くは実際に持っているので目新しくはないんだけれど、こう整理されて並んでいると新しい発見もあったり、勉強になる。中学や高校の頃からロックやジャズを片っ端から聴いてきたけれど、音楽だけでなく、デザインの分野でもどれだけBlue Noteから、REID MILES氏の作品から刺激を受けていたかが改めてよく分かった。
結局、自分の趣味嗜好はこういうところで形成されてたのだな。

1.31.2010

ジャスパー・モリソンのCoffeemaker



ジャスパー・モリソン(Jasper Morrison)はイギリスの工業デザイナーで、僕は詳しくないのだが、どうやら六本木ヒルズのベンチなんかもデザインしているらしい。

2005か2006年頃に買ったと思う。その頃まで使っていたBRAUNのを壊してしまった後で、なかなか気に入ったのが見つからなかった矢先に、MOMAのデザイン・ストアのカタログに載っているのを見て、外見に惚れて買ってしまった。#4フィルターも本体に収納出来るのも気に入っている。

ドイツの家電メーカーRowentaとのコラボでデザインされたものだが、氏のwebサイトで「不良品があるようです。ご注意下さい。」とわざわざ注意書きがしてあるのに後になってから気付いた。あくまでも欠陥デザインではなく、品質不良だと言いたいのだろう。確かに凝ったデザインが災いして洗いにくかったり、時々上手くコーヒーがカラフ落ちずに溢れてしまったりと、難点はある。今でも売られてるがAmazon.comでの評判もあまり良くはないし、生産は打ち切りになっているようだ。

だけど、コーヒーの味は僕好みでなかなか気に入ってる。コーヒーの風味までもデザインしたとは思えないのが、ドリップした後でフィルターにとてもきれいに粉が残っているのを見ると嬉しくなってしまう。すぐに壊れるんじゃないかとも心配してたが、すっかり我が家の一員として定着してくれた。コーヒーメーカーなんて頻繁に買い換えるものじゃないし、巷のレビューもどれだけアテにして良いか分からないので、長く使い続けていけたら、と思う。

http://www.jaspermorrison.com/html/4925928.html

1.30.2010

シネカノン&MIRAMAX

ほぼ同時に、アメリカではMIRAMAX FILMSの閉鎖が発表され、日本ではシネカノンが民事再生法の適用を申請したと報じられていた。ヒットした「フラガール」だけでなく、「歩いても 歩いても」「ゆれる」等、シカゴに居ながらも、わざわざ観て良かったと思える作品が多かった。 

歌舞伎町には映画館がなくなってしまったと聞くし、単館系も配給会社の倒産などで買い付けが進まい為、渋谷のシネマライズが自ら外国作品の公開を行うというニュースも読んだばかりだ。

一番自分が映画を観た80-90年代に単館系シアターも元気で、良い映画にも沢山出会ったので、残念だ。


STELLA CINEMA 特集 :
音楽と、映画と、シネカノン。
是枝裕和監督インタビュー

1.28.2010

おくりびとの続き(Elizabethtown)

Elizabethtown
Director: Cameron Crowe (2005)

映画「おくりびと」の納棺士という職業は日本の伝統ではなく、洞爺丸の沈没事故をきっかけに1969年から事業化された比較的新しいものらしい。
で「おくりびと」を見た後で思い出したのが、キャメロン・クロウ監督のこの映画。大企業から解雇された主人公が自殺をしようとしたところ父の訃報が届く。愛用していたブレザーを持参して父の故郷エリザベスタウンへ向かうのだが、土葬にするか火葬にするかとか、棺の父と対面したりと葬儀関係のエピソードが出てくる。
僕もアメリカで何度か知人や知人の家族のお通夜(wake)に出席した事があるが、欧米ではエンバーミングや本人の服・美容も施された容姿により、本当に棺で眠っているように見える。意外にその点では文化的な隔たりは少なかったのかな、と後になって思った。きっと普通のアメリカ人にとっては銭湯の方が珍しく感じるかもしれないな。

1.26.2010

ピカソ / ダンカン

メトロポリタン美術館で美術講座に参加していた女性がバランスを崩し、ピカソの作品「役者」The Actorに倒れかかり、作品の右下約15センチにわたって破ってしまったとか。報道によると、Rose Periodの作品で、軽く$100 millionはする作品らしい(この作品)。損傷部分は修復され4月下旬から予定されている展覧会でも公開されるとのこと。

妻 「もし自分がやっちまったらどうする?」

いやぁ想像出来ないな。破いちゃうってのも顔面蒼白だけど、その瞬間を誰かに撮られてYouTubeに載せられちゃったりしたら、もっと怖いだろうね。

そうそう、ピカソと言えば、最近、デビッド・ダグラス・ダンカンの写真集を3冊買ったばかりだった。特定の写真家の写真集をまとめ買いするなんて、本当に久し振りのことだ。

Picasso and Jacqueline (1988)
Picasso's Picassos (1968)
Photo Nomad  (Paperback)

シカゴ美術館にもピカソの超有名な作品があるけれど、クリーブランド美術館のピカソの部屋は青の時代の"La Vie"やRose Periodの代表作”The Harem”などがあって、とても印象的な展示でした。

1.24.2010

おくりびと

Departures
監督 滝田洋二郎 (2008)

先週末にゴールデングローブ賞も発表され、アカデミー賞も気になり始めたところで、思い出したように、昨年の外国語映画賞を受賞した「おくりびと」をようやく観た。



これまでアカデミー賞を受賞したりノミネートされた日本映画といえば時代劇だったので、正直言って授賞式をTVで観てた時は、まさか受賞するとは思わなかった。さらに「スラムドッグ$ミリオネア」が作品賞を取るとも思わなかったので(これも映画の出来栄えに関係なく傾向から)、ハリウッドも変わってきたのかなぁと興味深かったのが昨年のアカデミー賞。

公開から時間が経っているので、沢山のレビューや感想を目にしてきた。(物足りなさも含めて)いろいろな批評もあるようだが、普遍的な要素+わかりやすさが、柔らかくこの映画の中に流れ作用して、結果として海外でも認められた事は素直に快挙と思いたい。

「旨いんだなぁ・・・困ったことに」。山崎努が出てる事もあって、伊丹十三 監督の「お葬式」1984年と当然比べてしまう。その辺りの事も含めて脚本の小山薫堂氏のインタビューが興味深かった。

映画初脚本の小山薫堂氏が語る「おくりびと」
http://eiga.com/movie/53337/special/

FLOORED

FLOORED
Director: James Allen Smith (2009)
flooredthemovie.com





長い間シカゴにはCMEとCBOTという2つの先物取引所があり、お互いに世界一を争っていた。取引所のフロアには自己資産を投じて相場を張る"ローカル"と呼ばれるトレーダー達が居て、その存在が市場の流動性を支えていた。1990年代そのトレーダーの数は1万人を超えていたが、電子取引の普及により構造そのものが変化しつつあり、この映画が撮影された2008年にはその数は1割に減ってしまったという。その後、CMEとCBOTの取引所そのものも合併しており、トレーダーやフロア関係者の数はさらに激減している。

取引所フロアにはとてもキャラクターの濃い連中ばかりが集まっており、このドキュメンタリーはそういった人々をフィルムに収めている。彼らは普通の人なら異様に感じるような取引所内では成功し活き活きとしている反面、一般社会の風景の中ではどこかズレおり、その微妙な感じをよく汲んでいた。

もっともっと深く掘り下げて取材する事も出来ただろうし、現場や裏話の多くを知る身としてはやや物足りない気もするのだが、彼らの生態を記録した数少ないフィルムであるのは確かで、とても貴重な作品であろう。
シカゴGene Siskel Film Centerでの一週間の上映は各回ともSOLD OUTになっていたようだ。再上映も企画されているようだし、4月にはDVDが発売されるとのこと。77分と短いし、金融業界関係者ならば一度は見ておいても損はしないと思う。


映画とは関係ないが、CMEフロアの連中にインタビューした10分弱のビデオがYouTubeに載っていた。取引所合併に絡んでの移転直前の頃だと思うが、僕もここで10年以上過ごしていたので、顔見知りの面々が登場していて、懐かしい。

Merc Memories April 25, 2008

1.18.2010

14年

週末を挟んで慌しくしてるうちに、お陰様で今年もまた節目を通過しました。1996/01/15以来だから14年?ちょっと半端な感じですね。先の5000日目の方が感慨深かったかな。

ここ数年の間に昔の記述を一度整理したり、青木さんや和太鼓関係は別のWEBサイトに完全に独立させたので、ここkzy.comの中身はかなり寂しくなってしまいました。でも15年目に入りますし、時間さえ許せばやってみたい事がまだまだありますので、細々ながらこれからも続けていきたいと思います。よろしく。


今夜はKT宅でおでんをご馳走になりました。
ありがとう。

1.13.2010

漫画家

更新されてると嬉しい。
江口寿史
吾妻ひでお
とり・みき



卵 The Egg



原作・絵コンテ とり・みき 演出・動画制作 そうまあきら
”2008年作品。本編3分15秒。諸事情により三段オチの最初のオチまで公開。”

オジギビト集会所

1.11.2010

AVATAR

AVATAR
Director: James Cameron (2009)

今年劇場で観た最初の映画がこれ(1/5)。同僚達とIMAX 3Dに行ってきました。本当は年末に行こうとしたのだけどSOLD OUT状態だったので年明けに繰り越しになったのだ。
周囲でも本当に人気で、これほど人々に「劇場で観なきゃ(しかもIMAX 3Dで!)」と言わしめた映画って近年あっただろうか(マイケルのTHIS IS ITも人気だったけど)なんて思っている。驚異的なペースで興行収入記録を塗り替えているのも頷ける。

どちらかと言うと「映像体験」しているという感じで、映画史に残る”イベント”に立ち会っているんだなぁと思いながら観ていた(ストーリーが薄いのもあるけど)。実は昨年8月21日に"Avatar Day"という約15分間の3D上映があって、その世界観がどんなものか、その一端は知ってはいたのだけれど、あの「ワォ」の状態が3時間持続出来るとは、予想以上だった。

もうジョージルーカスは期待に応えるような作品を作ってはくれないけれど、キャメロン監督にはまだまだこの先も期待出来そうだ。

なおFOXのサイトから脚本がダウンロード出来る。




その昔、SONYがNYマンハッタンでシネコンを新装したのが1994年11月、この時にアメリカ初めて商業ベースのIMAX 3D上映館がオープンしている。ケーブルテレビやレンタルビデオの普及で映画館に足を運ぶ人が減ると予想しつつ「家庭では体験出来ないような、新たな映像体験を提供しなければいけない」「IMAX 3Dのソフト充実にも力を入れるのだ」と意気込んでいた(当時の記事)。

この話がずっと頭の片隅にあって、その後キャメロン監督のIMAX 3Dドキュメンタリーが数本続いたり、3D映画の可能性について彼が力説し続けていたので、なんとなく僕の頭の中では<SONY: IMAX :キャメロン>が連携プレーをしているのだと勝手に思っていたのだけど、この映画の配給はSony Picturesじゃなくって、Titanicと同じ20世紀フォックス。実際にAVATARの撮影に使われた3D撮影用のHDカメラは、日本に飛んだキャメロン達のじきじきのリクエストでSONYハンディカムの技術者が開発したものなので、あながち僕の印象は間違えではないと思うのだけれど・・・3D家電でAVATARと共同プロモーションを行うのはパナソニックなのだそうだ。

1.10.2010

Them Crooked Vultures



Dave Grohl - Foo Fighters, Nirvana
John Paul Jones - Led Zeppelin
Josh Homme - Queens of The Stone Age

久し振りの骨太なロックアルバム。昨年末に買って以来、聴きまくってます。こんなのが出るなんて「長生きはするもんだ」と年寄りみたいな事が言いたくなるアルバム。生き延びていれば、色々なことが出来るものですね。彼らが嬉しそうに演奏してるだけで涙が出そう。カートもボンゾも天国から面白がっているんじゃないだろうか。




wdr.deライブ

1.09.2010

Across the Universe

アクロス・ザ・ユニバース Across the Universe
Director: Julie Taymor (2007)

劇場公開時には見逃したのだが、「ビートルズの楽曲を33曲」というのが気になっていて、一度は観ておきたかった作品。レビューは賛否分かれていたが、サントラもそこそこ話題になっていたし、アカデミー賞では衣装賞でノミネートされていた。
ジュリー・テイモア監督はFrida(2002)等を撮っているが、ブロードウェイ ミュージカル 「ライオンキング」の演出家としての方が知名度は高い。



結論から言えば、嫌いじゃないけどダメ映画。期待度50%位で観たのだけど、やっぱり消化不良を起こしていて、ミュージカル作品としても、一本の映画としても決定的に何かが欠如していた。製作会社が勝手にカットした短縮版を公開しようとして監督ともめたらしいが、映画会社側の気持ちが分かるような気がする。もっとシンプルにまとめていたら、愛すべき小品になっていたかもしれない。カメラは綺麗だし意欲も感じられるんだけど、映像は凝っている割に斬新さは少ない。今さら山海塾もどきなんて、オマージュにもならないし。

"I Am the Walrus"や"Being for the Benefit of Mr. Kite!"のシーンはまるごと無くても良い程だが、よりもよってボノがカメオ出演してるし、監督の思い入れがプンプン匂ってきそうな場面。観客の欲求を満たすよりも、監督の自己満足が鼻につくかんじなので余計に困る。

この「空振り」感はその昔にジュリアン・テンプル監督のビギナーズ Absolute Beginners (1986) を観た時に似ている。まぁそのダメっぷりが憎めなくもあるのだけれども。製作費$45MのうちSony/マイケルジャクソンに支払ったビートルズ楽曲使用料は$10Mだったとか。これに対して全世界での興行収入が$29Mと、ビジネスとしては失敗作。


一方で、近年のジュークボックス・ミュージカルの先駆となったABBAの楽曲をベースにしたMamma Mia!。数日前に映画版(2008)をケーブルでやっていて、つい再び観てしまった(大きな声では言えないが、映画は劇場で観てるし、ミュージカルも観てる)。

ブロードウェイ・ミュージカル版の演出家が映画版の監督もしているのだが、今どきこんなので良いのかと思うほどチープで雑な作りの娯楽映画なんだけど、あれはあれでターゲットにしている客層(ゲイも含む)の欲求を満たしているような感じがするし、メリル・ストリープも楽しそうなので、許してしまいたくなる。ちなみにDancing Queenのシーンでピアノを弾いているのはABBAのオリジナル・メンバーで、本来「カメオ出演」なんてあれ位の隠し味の方がトリビア的でいいのだ(もう一人はエンドクレジット出てるんだっけ?)。

そして、Mamma Mia!は製作費$52Mに対して興行収入がWorldwideでなんと$603M。プロデューサーのトムハンクス夫妻も大喜びだろう。わざわざ調べてみて驚いたのだが、この2作品にこれほどの差があるとは!!(数字はIMDb)。


話をAcross the Universeに戻すと、テイモア監督は現在、ブロードウェイ ミュージカル版「スパイダーマン Spider Man, Turn Off the Dark」の準備中。製作費は$50M!、ボノとエッジが全曲音楽を担当とか、Mary Jane役にはAcross the Universeでもヒロインを演じたEvan Rachel Wood(22)<あのMarilyn Manson(41) と婚約したばかり・・・とか。資金難でプロダクションは一時中断してプロデューサーが交代、1月だか2月のpreviewには絶対に間に合わないと報じられていたりと、大丈夫なのかなぁぁぁという要素が詰まってますが、成功して欲しいものです。

1.01.2010

初日の出



謹賀新年






旧年中は大変お世話になりました。お陰様で超多忙な毎日を送っております。新しい仕事、充実しています。クリスマスカード+年賀状、まったく送れませんでした。ごめんなさい。大晦日まで働いて、夜はKT宅にお邪魔してカウントダウンしてました。
元日はこれから青木さん宅へご挨拶&お雑煮を頂きに向かう予定です。毎年恒例のこの行事があると「新年を迎えた」という実感がわきます。
傍から見たら無謀とも思われつつ、この2年間は大きな節目となりました。こっ恥ずかしいですが、「人生って面白ぇ」と思いました。今はその変化を楽しんでいます。一段落したら、今年こそは日本に遊びに行きたいと思ってます。
2010年もよろしくお願い申し上げます! 元旦