Le Havre
Director: Aki Kaurismaki(2011)
Stars: Andre Wilms, Blondin Miguel and Jean-Pierre Darroussin
今年、数々の受賞を経て、シカゴ国際映画際でも最高賞にあたるGolden Hugo 賞を受賞したアキ・カウリスマキ監督の最新作が、Music Boxで上映されていた。
期待を裏切らない佳作で、全体のまとまり方は、古き良き時代の白黒映画を観たような気分。とかくモノゴトを斜めに見てしまう自分としては拍子抜けさえするような潔さが新鮮に思えた。
この作品に関してはこちらに素晴らしい記事があったので、是非。
『ル・アーヴル』@カンヌ国際映画祭2011 OUTSIDE IN TOKYO
http://www.outsideintokyo.jp/j/review/akikaurismaki_1/
ところで、「かもめ食堂」をフィンランドで撮ったこともあってか、荻上直子監督が話題になるたびに、カウリスマキ監督の名が出てくるのだけれど、先日「トイレット」を少々観てがっかりした後で、この作品を観るとやっぱり格が違うなと思う。まぁ、どちらにしても小津安二郎につながるのだろうけれど。
最近の邦画には難病ものも多く「涙と感動」とそして「死」が安売り気味だが、この作品の潔さ、爽やかさをどうか見習って欲しいものだ。
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ちなみに 「Le Havre」 はMusic Box のスクリーン2での上映で、メインのスクリーン1では「レイダース・失われたアーク30周年デジタル・リストア版」をやっていた。
ブルーレイ発売に先駆けてのフィルム上映で、30周年記念上映会などではなく、一般劇場公開扱いなのは、この劇場だけだとか。
で、レイダースの方が15分早く上映開始だったので、オープニングだけ最後列から覗いてしまった(あの映画、個人的には冒頭部分が一番ワクワクしたので、ちょっと得した気分)。